みなさんはボクシングを見ていて
こう思ったことはないでしょうか?
「ボクシングって世界チャンピオン多くね?」
お察しの通りボクシングには
常に数十人という世界チャンピオンが存在します。
その理由の1つは前回の記事で紹介した
「階級」それぞれに
チャンピオンが存在することが原因なのですが
実はもう1つ大きな理由があります。
今回はそのもう一つの理由である
「世界主要4団体」について
かんたんに解説していきます!
目次
■チャンピオンを決めているのは統括団体
そもそも世界中にたくさんいるボクシング選手の中から
チャンピオンを決めているのは誰なのか
みなさんはご存じでしょうか?
ボクシングには他のスポーツと同じように
世界のボクシングを統括する団体があり
その団体が独自の方法で世界ランキングを決めて
チャンピオンを決めているのです!
サッカーでいうとFIFAが世界ランキングをつくっているのと同じなんですねー。
■1つの階級に4人のチャンピオン
ここからがボクシングのちょっと不思議な部分ですが
じつはボクシングには統括団体が4つもあり
それぞれの統括団体が独自のチャンピオンと
世界ランキングを持っています。
つまり単純計算すると・・・
1つの階級にそれぞれ4人の世界チャンピオンがおり
17階級で68人のチャンピオンがいることになります!
これは「チャンピオン多くね?」
と言われて至極当然ですよねー
ちなみにその4つ統括団体は
という名前で、この4団体を
「世界主要4団体」と言います。
■最初は統括団体は1つしかなかった
現在は4つも統括団体がありますが
当初から4つもあったわけではなく
最初は1つしかなかったのです。
なぜ1つだったものが4つにまで増えたのかというと
大まかな理由が2つあります。
・王座が1つだけだとチャンスが回ってこない
通常、チャンピオンになるには
現チャンピオンと試合をして勝つ必要がありますが
ボクシングは1年で数回しか試合ができないため
その分チャンピオンに挑戦できる人数がかなり少ないのです。
そうなると、強くて実力のある選手でも
チャンピオンへの挑戦を順番待ちしている間に
年を取ってしまって引退なんていうことも起こりかねないんです。
・権力集中による汚職を防ぐため
統括団体が1つしかないとその団体に権力が集中してしまうことになります。
そうなるとボクシングの実力とは関係なく
統括団体とコネを持っている人や賄賂を贈ったりした人ばかりランキングに入ってしまうといういわゆる汚職のようなことが起こってしまうわけです。
そこで新たな統括団体が登場し権力分散させて公平性を保つという形をとったわけです。
実際にはさらに多くの理由や経緯があるのですが
まぁかんたんに説明すると上記のような理由で
統括団体が増えていった背景があるんです!
■どのチャンピオンが最強なのか?
「チャンピオンが4人いるのはわかったけど
結局どの団体のチャンピオンが一番強いの?」
という疑問を持った方がいらっしゃるかもしれませんのでその点についても少し触れていきたいと思います。
先に結論から言うとどのチャンピオンが一番強いかは
「わからない」です。
なぜなら世界チャンピオンはみんな強いからです。
というつまらなくも当たり前でもある
結論にはなりますがそれ故に
「どの選手が一番強いのか」
という話題はボクシングの永遠のテーマになっているんですねー。
中にはチャンピオン同士で戦う「統一戦」をやって
2つの団体でチャンピオンになって実質的に最強と言われる選手もいますが、結局は2団体を統一しても他にあと2人も同じ階級にチャンピオンがいるので
「実質」最強としか言えないのです。
勘の良い方なら気づいたかもしれませんが
つまり世界最強を証明する方法はたった1つだけです。
それが4団体すべてでチャンピオンになる
「世界主要4団体統一」です。
4団体統一することを英語で
「Undisputed Champion」
(議論の余地がないチャンピオン)と言います。
4団体統一をするには実力だけでなく
色々な大人の事情をクリアするための
プロモートの力や
対戦機会のタイミングを合わせるなどの運も必要で
そもそも統一戦が実現することがあまりありません。
それらの理由から
この長いボクシングの歴史の中でも
4団体統一を果たしたのはたった9人だけです。
それほど4団体統一王者とは特別な称号なのです。
■まとめ
少し深堀な話もしてしまいましたが
ボクシングにチャンピオンがたくさんいるのは
4つも統括団体があったからなんですねー。
それぞれの団体のチャンピオン達や
世界ランカー達を見比べて
自分の中での最強ランキングをつくってみると
さらにボクシングを楽しめるので
選手を覚えてきた!という方は
ぜひ試してみてください!!
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